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チルという言葉について調べてみた!

【最新の若者言葉「チル」】
「マジ卍」や「タピる」・「エモい」など次々と新しい言葉を生み出す若者たち。そんな若者たちの間で新たに「チル」という言葉が密かに流行しているのを知っているでしょうか。
今回は、その「チル」という言葉はどういう意味なのか紹介していきたいと思います。

チルとは?

チルとは、英語の「Chill out(チルアウト)」が由来の俗語で、「のんびりする」・「リラックスする」・「まったりとくつろぐ」などを意味します。「Chill(チル)」本来は、「寒気」や「不快に感じる」という意味を持っていますが、スラングとして使う場合には、「のんびりする」・「落ち着く」という意味に変わります。現在、流行っている「チル」はスラングからきているということですね。

チルの使い方

・お休みだから今日は朝からずっとチルってる。
・この景色、めっちゃチルい。
・今日はお家で彼氏とチルる。
・折角の連休だからハワイに旅行してチルするんだ。
・コーヒー飲みながらチルってる。

「チル」は上記のような「ストレスなく自然にのんびりまったりリラックスをしている」という使い方や表現で主に使われています。日常会話で「チル」という言葉はあまり耳にはしませんが、インスタグラムなどで「チル」だけで検索しても、5万件以上の投稿が見られます。

また、「チル」には癒しという意味もあるので、「♯Chill」や「♯チル」とハッシュタグをつけて主に自然の海や空などの絶景の癒し画像を載せている人やカフェでまったりとくつろいでいる写真を上げている人たちもいるみたいです。
さらには、観光や遊びがメインの慌ただしい旅行ではなく、あくまで日常のストレスから解放されるようなスケジュールも何もない空間でリラックスして過ごしたりする「チル旅」や、お互い気兼ねなく心を許してゆっくりと話ができる友達のことを「チル友」と呼んだりするような派生の造語も新たに誕生しています。

新しく広まってくる新しい言葉

元々、「chill out」という言葉が一般的に広まったのは、イギリス出身のハウス&テクノユニットの「The KLF」が1993年にアルバム「Chill Out」を発売し、「チルアウト」という新しい音楽ジャンルが生まれたのが始まりです。クラブハウスでは踊って騒ぐのが多いアップテンポの曲が主流の中、ダウンテンポでゆっくりと休める曲として「チルする」という新しいクラブハウスの楽しみ方ができました。そして、アメリカでは10年以上も前から「Chill out」や「Chilling」は一般的に使用されており、アメリカの流行語になった「Netflix and chill(ネットフリックスを見ながら家でくつろごうよ)」といった夜のお誘い文句や、「chill」と「relax(リラックス)」を混ぜ合わせた「chillax」なんていう造語も新たに誕生しています。

現在の日本のクラブハウスでも「チルスペース」という、ダンスフロアから離れた場所で漏れてくる音楽を聴きながら、まったりと過ごす場所もあるようですが、日本では主にTwitterやインスタグラムなどのSNSで若者を中心に活用されており、「チルる」・「チルってる」といった表現で使われていますが、若者といっても一部の人たちにしか使われていない言葉です。その「チル」が幅広く認知されたきっかけは、日本テレビ系で放送されている「有吉反省会」で、テラスハウスにも出演していたタレントの今井華さんが「チルってる」と発言したことにより、「チル」という言葉が知れ渡ったと言われているようです。

一般的に普及されているかと言われれば、まだまだ認知度は低いですが、これからじわじわとくる予感がする言葉ですね。「自然に癒され、のんびりしたい」という由来もあるので、若者だけでなく幅広い年齢層が使いやすい言葉だと思います。